秋葉原エンタまつり榊一郎先生サイン会に行ってきました。
サイン会の雰囲気は穏やかな雰囲気でした。会場であったデジタルハリウッドもさすがに綺麗で、今の学生たちは良い環境で勉強できるんですねぇ。ちなみに隣の教室では日日日先生のサイン会も行われていました。
 榊一郎先生とは一度ご挨拶とメールの返信を受けたことがあり、チャットなどで会話したこともありますが、間違いなく覚えていない(本名でしたしね)でしょうから握手だけしていただきました。
 握手していただいた手は、外見イメージに反してwとても柔らかい手でした。ですが、以前握手をしていただいたときに比べて体温が低いように感じられたのですが、どこかお身体が悪いのでしょうかね? ご自愛くださればよいのですが…。

さてサイン会会場で富士見書房の2005年度図書目録を配布していたのでもらってきました。
この目録を眺めてふと思いついたことがあるので、ちょっと書いてみようと思います。

富士見ファンタジア作家の目録掲載率

 ライトノベル作家は入れ替わりが激しいといわれます。まぁ、たしかに続きを読みたいと思った作品が続かないことは珍しくはないですし、一作だけで消えた作家を何人も上げることができます。しかし、実際の数字はどうなのか?と今回の調査を思いつきました。
 富士見ファンタジア文庫は1988年11月に創刊したレーベルですが、この文庫背表紙上方に番号があります。この番号は88-29というように表示されていますが、最初の番号が作家毎の連番、次の番号がその作家の作品数になります。(ちなみに作家番号の下一桁が背表紙カラーのそれと対応しているようです。)
 従って、所属作家には原則として*1番号が与えられている関係上、作家番号が欠番になっていれば、その作家はしばらく富士見ファンタジア文庫では書いていないことが分かります。多数の作品を出していれば、全てが目録落ちしているというのも考えにくいわけですし。
10/25追記:そういえば五代ゆう先生の作品はすべて目録落ちしているんですよねぇ…
 そこで富士見書房図書解説目録2005年度版の富士見ファンタジア文庫の部分からいろいろと調べてみようと思います。
なおこの図書解説目録は2005年8月までの作品が対象ですので、本文章でもそれに従います。

*1:共著や複数作家による短編集などの場合は専用の番号が与えられることがあります

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富士見ファンタジア文庫で多作な作家は誰か?

 生存率だけではちょっとイタイ話題で面白くないので、多作作家は誰なのかを調べてみました。富士見ファンタジアは前述の番号でその作家の作品数が分かるので調べやすくて助かります。(11/1追記:当然のことながら2005年度目録掲載分のみです。最多作家はおそらく吉岡平氏で54冊。富士見ファンタジアにおける最新作は2003年2月の斗姫T^o‐ki 花の章 (富士見ファンタジア文庫) あれ?ということは二年前なのにもう目録落ち?)
なお作家番号21が48冊と多いのですが、これはソードワールド短編集(グループSNE)の番号なので外しています。またソード・ワールド・ノベル 幸せをつかみたい! サーラの冒険(5) (富士見ファンタジア文庫)がなぜか21-71となっています。規則性からいきますと21-48になるはずなのですが。
以下のリストは単独作家で10作以上書いている作家(敬称略)を記しています。

  1. 神坂一 50冊
  2. 秋田禎信 44冊
  3. 冴木忍 39冊
  4. 庄司卓 37冊
  5. 竹河聖 34冊
  6. 榊一郎 28冊
  7. 北沢慶*1 26冊
  8. 鏡貴也 25冊
  9. 清水文化 21冊
  10. 雑賀礼史 20冊
  11. 南房秀久 舞阪洸 19冊
  12. 築地俊彦 17冊
  13. 賀東招二 16冊
  14. ひかわ玲子 水野良 星野亮 15冊
  15. 瀧川武司 豪屋大介*2 13冊
  16. 新城カズマ 11冊

 というわけで1位は当然といえば当然の富士見ファンタジア看板作家神坂一先生の50冊、しかもデビュー作のスレイヤーズ! (富士見ファンタジア文庫)もまだ絶版ではないようです。
魔術士オーフェンシリーズやエンジェル・ハウリングシリーズで有名な秋田禎信先生が2位に、「卵王子シリーズ」「天高く雲は流れ」シリーズの冴木忍先生が続きます。なお冴木忍先生の卵王子カイルロッドシリーズ(出会いは嵐の予感 (富士見ファンタジア文庫―「卵王子」カイルロッドの苦難))やメルヴィ&カシムシリーズ(銀の魔女 (富士見ファンタジア文庫―メルヴィ&カシム))は残念ながら絶版になっている模様。
 意外なのは4位の庄司卓先生。富士見ファンタジアでは2000年6月の純白のディスティニー―それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ〈12〉 (富士見ファンタジア文庫)以来、新作を出していないにもかかわらず、37冊も刊行しています。なおヤマモトヨーコシリーズは最終巻がでるという話が去年の秋ごろにドラゴンマガジンに掲載されましたが未だに出ていません。絶版はダンシィング・ウィズ・ザ・デビルス (富士見ファンタジア文庫)シリーズとダンシング・ウィスパーズシリーズですが、他社で過去にあたると思われる世界設定の作品(エイティエリート・シリーズ)を出しています。(…放置プレイ気味ですけど)
 6位の榊先生は98年1月刊行のデビュー作ドラゴンズ・ウィル (富士見ファンタジア文庫)以来7年7ヶ月で28冊なので、かなり速いペース(年平均3.6冊=約4冊)で出しています。(しかも富士見ファンタジア文庫だけです。他社レーベルを含めたらおそらく2倍近いと思われます)
 しかしそれを上回るハイペースは実は8位の鏡貴也先生。2001年1月刊行のデビュー作武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)以来の4年7ヶ月で25冊(年平均約5.5冊=約6冊)
 富士見ファンタジア文庫限定とはいえ、2ヶ月に1冊出している計算になります。
 珍しいところでは13位の賀東先生。フルメタルパニック・シリーズのみで16冊です。蓬莱学園シリーズでいくつか短編を書いた後に98年9月に戦うボーイ・ミーツ・ガール―フルメタル・パニック! (1) (富士見ファンタジア文庫)で単独作家としてデビュー。同作品は公称500万部を超える人気作品として富士見ファンタジアの看板になっています。また7位の北沢先生も26冊がシリーズは違うのですが、全て六門世界をベースとした小説です。
 気が長い作品といえば14位のひかわ玲子先生が書いている百聖戦記シリーズ。忘れたころに刊行される同シリーズは百星聖戦紀〈1〉イルディガルの風雲 (富士見ファンタジア文庫)が92年12月刊行、最新作百星聖戦紀 (10) リム・アースの空へ! (富士見ファンタジア文庫)が2005年8月と12年8か月で10冊刊行。かなりうろ覚えですが、たしか英雄が百人集まるはずなんですが、まだ20人くらいしか登場してなかったような…。

*1:安田均原案 六門世界シリーズ

*2:「A君の戦争」新装版を含みません

富士見ファンタジア目録を読んでちょっと哀しかったこと

 番号57-7AVION〈2〉最後の竜騎士 (富士見ファンタジア文庫)、60-1風の白猿神(ハヌマーン)―神々の砂漠 (富士見ファンタジア文庫)、77-7蒼穹天女・ユウ―狗狼伝承 (富士見ファンタジア文庫)、146-1フィリシエラと、わたしと、終わりゆく世界に〈1〉ゆき、ふりつむ (富士見ファンタジア文庫)、147-1てくてくとぼく。旅立ちの歌 (富士見ファンタジア文庫)、151-1トウヤのホムラ (富士見ファンタジア文庫)
 目録にはまだありますが、続きが出そうにない作品たち。(最後の2作はまだまだありそうですが)
 あ、なんか涙がほろりと…
 フィリシエラなんて、百合ん百合んな感じが良かったというか伏線はるだけはって何も説明されないうちに、続編中止が公表されて…。
 あ、なんか涙がほろりと…