富士見ファンタジア文庫で多作な作家は誰か?

 生存率だけではちょっとイタイ話題で面白くないので、多作作家は誰なのかを調べてみました。富士見ファンタジアは前述の番号でその作家の作品数が分かるので調べやすくて助かります。(11/1追記:当然のことながら2005年度目録掲載分のみです。最多作家はおそらく吉岡平氏で54冊。富士見ファンタジアにおける最新作は2003年2月の斗姫T^o‐ki 花の章 (富士見ファンタジア文庫) あれ?ということは二年前なのにもう目録落ち?)
なお作家番号21が48冊と多いのですが、これはソードワールド短編集(グループSNE)の番号なので外しています。またソード・ワールド・ノベル 幸せをつかみたい! サーラの冒険(5) (富士見ファンタジア文庫)がなぜか21-71となっています。規則性からいきますと21-48になるはずなのですが。
以下のリストは単独作家で10作以上書いている作家(敬称略)を記しています。

  1. 神坂一 50冊
  2. 秋田禎信 44冊
  3. 冴木忍 39冊
  4. 庄司卓 37冊
  5. 竹河聖 34冊
  6. 榊一郎 28冊
  7. 北沢慶*1 26冊
  8. 鏡貴也 25冊
  9. 清水文化 21冊
  10. 雑賀礼史 20冊
  11. 南房秀久 舞阪洸 19冊
  12. 築地俊彦 17冊
  13. 賀東招二 16冊
  14. ひかわ玲子 水野良 星野亮 15冊
  15. 瀧川武司 豪屋大介*2 13冊
  16. 新城カズマ 11冊

 というわけで1位は当然といえば当然の富士見ファンタジア看板作家神坂一先生の50冊、しかもデビュー作のスレイヤーズ! (富士見ファンタジア文庫)もまだ絶版ではないようです。
魔術士オーフェンシリーズやエンジェル・ハウリングシリーズで有名な秋田禎信先生が2位に、「卵王子シリーズ」「天高く雲は流れ」シリーズの冴木忍先生が続きます。なお冴木忍先生の卵王子カイルロッドシリーズ(出会いは嵐の予感 (富士見ファンタジア文庫―「卵王子」カイルロッドの苦難))やメルヴィ&カシムシリーズ(銀の魔女 (富士見ファンタジア文庫―メルヴィ&カシム))は残念ながら絶版になっている模様。
 意外なのは4位の庄司卓先生。富士見ファンタジアでは2000年6月の純白のディスティニー―それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ〈12〉 (富士見ファンタジア文庫)以来、新作を出していないにもかかわらず、37冊も刊行しています。なおヤマモトヨーコシリーズは最終巻がでるという話が去年の秋ごろにドラゴンマガジンに掲載されましたが未だに出ていません。絶版はダンシィング・ウィズ・ザ・デビルス (富士見ファンタジア文庫)シリーズとダンシング・ウィスパーズシリーズですが、他社で過去にあたると思われる世界設定の作品(エイティエリート・シリーズ)を出しています。(…放置プレイ気味ですけど)
 6位の榊先生は98年1月刊行のデビュー作ドラゴンズ・ウィル (富士見ファンタジア文庫)以来7年7ヶ月で28冊なので、かなり速いペース(年平均3.6冊=約4冊)で出しています。(しかも富士見ファンタジア文庫だけです。他社レーベルを含めたらおそらく2倍近いと思われます)
 しかしそれを上回るハイペースは実は8位の鏡貴也先生。2001年1月刊行のデビュー作武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)以来の4年7ヶ月で25冊(年平均約5.5冊=約6冊)
 富士見ファンタジア文庫限定とはいえ、2ヶ月に1冊出している計算になります。
 珍しいところでは13位の賀東先生。フルメタルパニック・シリーズのみで16冊です。蓬莱学園シリーズでいくつか短編を書いた後に98年9月に戦うボーイ・ミーツ・ガール―フルメタル・パニック! (1) (富士見ファンタジア文庫)で単独作家としてデビュー。同作品は公称500万部を超える人気作品として富士見ファンタジアの看板になっています。また7位の北沢先生も26冊がシリーズは違うのですが、全て六門世界をベースとした小説です。
 気が長い作品といえば14位のひかわ玲子先生が書いている百聖戦記シリーズ。忘れたころに刊行される同シリーズは百星聖戦紀〈1〉イルディガルの風雲 (富士見ファンタジア文庫)が92年12月刊行、最新作百星聖戦紀 (10) リム・アースの空へ! (富士見ファンタジア文庫)が2005年8月と12年8か月で10冊刊行。かなりうろ覚えですが、たしか英雄が百人集まるはずなんですが、まだ20人くらいしか登場してなかったような…。

*1:安田均原案 六門世界シリーズ

*2:「A君の戦争」新装版を含みません