ノベルジャパンや電撃・富士ミス新刊など。

 ホビージャパン社が満を期して新創刊したライトノベル関係の雑誌。
 内容を見ると本気で力を入れているなぁと感じる。作りも手堅く、さすがホビー雑誌の老舗。
 内容は連載ノベルのほかにコラムやマンガというこれまた王道の構成。
 さすがです。
 全体的な感じは、かつてのRPGマガジンと同じような雰囲気があるといえば、古い読者はわかるんじゃないかな? あの雑誌にあった破天荒さはかなり薄いけど。
 構成はコラム・マンガと連載ノベルでちょうど半々くらい。
 コラムがけっこうはっちゃけていて、高田明美さんや川村万里阿さん・椋本夏夜さんコンビのイラストエッセイはともかく、声優さんのインタビューや映画など関連の薄そうなものがあったり。ライトノベルの紹介コラムなどもあるけど。
 あとぴくせるまりたんのマンガとか。
 ところで川村さんと椋本さんはいったいどういったつながりでこのコラムとなったんだろうかw*1

 気になっていた連載小説は、既に発売されている長編シリーズと新シリーズが3:6の計九本。
 面白いことに全て長期連載ものだけで、短編が一切無いこと。
 ドラ○ンマガジン形式である長編シリーズの短編を中心に掲載するかと思っていたので。
 とにかく本気で続ける気の模様*2

 とりあえず幸せなのは、椋本夏夜さんの絵が一杯なのと渡辺まさきさんの「夕なぎの街」シリーズの続編が読めること。このシリーズもそのうち版権を移動してHJ社から発売するのだろうか? てゆうか、しろ。<えらそう


トキオカシ (富士見ミステリー文庫)

トキオカシ (富士見ミステリー文庫)

 富士見ミステリーの新刊。富士ミスでは新人さんだが、調べてみたらホワイトハートなどの少女系文庫でいくつか書いている人らしい。
 どうりで文章がえらくこなれていると思った。
 最初は題名からキリサキ (富士見ミステリー文庫)の中の人かと思ったのだけれども、文章がぜんぜん違うので改めて調べると違う人だったというのは、作者名で覚えないわたしの悪癖が原因なのは間違いも無く。←でも反省しない

 日本神話を題材にしつつ現代を舞台にしたミステリー要素がある青春モノと言ってよいかな? 詳しく書くと読むときの魅力が減ると思うので、ストーリーについてはこれ以上はなし。
 キャラがわりと多く登場するが、どうも長期シリーズを考えているらしくて、あまり出番の無い人が多い。今回は主人公のカップルが中心で、ヒロインが強気だけど、ふとしたときに弱さを見せるところがかわいい。こういったキャラの描写がすごく巧い。期待できるシリーズとなりそう。


ドリームノッカー―チョコの奇妙な文化祭 (電撃文庫)

ドリームノッカー―チョコの奇妙な文化祭 (電撃文庫)

 電撃の新人さん。といっても、エロゲのシナリオライター出身であるらしいので、やはり文章にはなんにも不安は無く。
 そして肝心の内容についても、手堅いというか不安なく読めて非常に素晴らしい。
 それだけに面白くない。<ひねくれもの
 なんというか、こう新人さんの本を読むときのワクワク感というのがあまりない。<贅沢
 こちらもミステリー仕立てで、しかも当初はそう感じさせない。(よく読むと随所におかしなところが散見しているのだが)
 これも読んで楽しんでもらったほうがよいタイプの物語なので、非常に説明しづらい。ネタバレになりやすい。
 まぁ、主人公(ヒロイン)と友人との友情をからめたミステリー仕立て、しかも二重構造といったところでしょうか?
 んー、なんか今月の電撃と富士ミスは出来が良すぎて、尖ったところがある作品というのがないなぁ。
 富士見Fの新人さんに期待したいところ。なにかアレなにおいがある作品があるだけにw

*1:まぁ、ゴスロリつながりというのは判るが

*2:HJ社には数刊で消滅という前科が