ライトノベル喫茶のビジネスモデル

参考

 二年ほど前にwebこのラノに投稿した「妄想は具体化する」でライトノベル喫茶についてちょっとした読み物を書いた。(当時は全くの無反応だったのにねぇw)
 どう考えてもビジネスモデルとして成立しないので、逆に読み物として面白おかしく書けそうだという程度の理由で、てきとうに書きなぐった代物*1である。
 そのビジネスモデル試算では、例えば収益の見込めそうな神保町・秋葉原あたりに作るとして、その賃貸料を稼ぐにはどれくらいの客が必要かと計算してみたところ、具体的な金額は伏せる(というか忘れた)がだいたい一日あたり50人前後が必要とでていた。しかも、図書購入費や人件費などの運営費を無視してである。
 客数を減らして運営するためには客単価を上げればよいわけであるが、逆に客が来なくなる可能性のほうが高いわけで。
 それにそんなところにわざわざ行きたくないし。自分が。
 そう考えるとマンガ喫茶のビジネスモデルは非常に優秀だなぁと思った次第。


 さて、前振りはこのくらいにして本題に入ろう。
 読み物ではわざと省略していたが、なんとか成立しそうなモデルケースについての構想は当時既に考えていた。これについては、ラノパで書こうと思っていたのだが個人的な理由で忙しく、とても書いている余裕がなかったのでお蔵入りしていたものである。
 ただこれも利益を上げるビジネスモデルではないという欠点があるので、収益事業としては成立しないだろう。


 そのモデルケースとはライトノベルの収集とリスト整理などのライブラリー業務を目的としたNPO法人である。仮に「NPO法人ライトノベルライブラリー(仮称)」とでもしておこう。
 読み物の中で図書館機能と称していることは、この構想の名残である。
 ライトノベルというのは消費文物であるけども、ただ消費して消えていくには惜しい名作というのも多々あることは、長年の読者なら誰でも判っていると思う。とくに入れ替わりが激しいライトノベル読者層では、十年ほど前の名作など知られてもいないことが珍しくもないのではないだろうか?

 そういった名作だけでなく、古い作品を収集してリストアップとデータベース化や紹介などを目的とするライブラリー業務を行う一環で、ライトノベル喫茶のようなスペース(読書席)を作るという構想だった。喫茶については難しいけれども、くつろげる読書空間を作るということは可能だろう。
 またNPOに登録すればある程度の補助費が出るし、出版社などと交渉する際に公的身分として使用できる。
 会員・賛同者や寄付を募ることもできるし、収益が出る必要もない。
 所蔵品のリスト(=ライトノベル年鑑?)や年次活動報告書などを同人誌として売ることもできるし、もしも利益が出たならばそれらを全て運営や人件費などにつぎ込んでもよいわけで。
 他にもネットワークができればの話になるが、図書館や学校などと行事を行う、例えば「子供に読ませたいライトノベル」などといった普及活動などを行う事だってできる。
 意外と良いアイデアと思うのだが、どうだろうか?

 さて、読み物と同じくオチに入ろう。
 このモデルケースでも欠点・難点はたくさんあるが、その最大の欠点。
 それは代表者・発起人になれそうな人材がいるのかどうかということ。
 この組織を奇妙な方向性にもっていく・あるいは宣伝・売名活動に使うような人では困るわけだから、ライブラリー業務に特化した組織運営に徹することができる人であること、そしてWebなどでそれなりの知名度・人脈があること。
 後者は特に重要で、賛同者を増やすには知名度や人望がないといかんわけで。
 図書館戦争の司令ぐらいのような人でないとなーとふと思ったりした。

*1:構想5分、製作時間60分、推敲なし。誤字脱字チェック程度