電撃新刊とか

　いちおう色々と買ってはいるのですが、コミケ準備で忙しくて書いていなかったので久しぶりに。
　ちと時期を外した観がなきにしもあらず。まぁ、あれです、購入していない本の参考にでも。

天使のレシピ〈2〉 (電撃文庫)

既刊：

電撃大賞〈選考委員奨励賞〉天使のレシピ (電撃文庫)の続編。
　前作については、雰囲気は大好きでしたが少し難点があって今ひとつ感が強かったのですが、
化けた。
　なにがって、文章や構成がだんぜん巧くなっていますよ。Ver1.01→Ver1.05とかではなくて、いきなりVer2.0に上がったくらいの感じ。
　今回は学校の文化祭前夜が共通背景の4編の連作短編ですが、うち二編は同じシナリオを別サイドから書くという形式。二つ読み合わせると、主人公達の外側のから見た行動と内面の感情の奇妙なズレが見えて面白い。結果的にこれは〝羽〟が落ちているからと判るわけですが、これによって天使たちに存在意義がきちんと与えられているわけで。まだちと弱いですけどね。

　一番のお勧めは一番目の短編〝FAKE〟かな？　非常に良い感じです。
　あと挿絵がいいタイミングで、いい感じの絵が入ってくるのも良いですね。
……気が付いていなかったのですが、松竜さんって「クロスチャンネル」の原画家さんなんですね。絵柄と色塗りがだいぶ違っていたので判らなかった……。どこかで見たことはあるなぁと思ってましたけど。