今月のスニーカー文庫とHJ文庫

角川スニーカー文庫は新人さんの発売月らしい。
学園・魔術といった要素が同じなのは意図的なんだろうなぁ。

 ヒロインが文学少女というと遠子先輩という偉大な先例が前日にでているのでイメージがかぶりまくっているのだけど、しかし彼女にはメガネというあらたなフェチ・アイテムがっ!(しかし読子とは外見イメージが被っていたりする)
 そして彼女の持つ特殊な能力もちょっと面白いのだけど、今回の物語では正直いって別に必要なくね?という微妙な能力。もっともシリーズ化するみたいなので、その意味では今後の展開に使いやすい能力ではあるけど。

 もう一人の主役である彼についても、突飛な行動やデリカシーが欠けているといったキャラ作り
はまぁ正体がわかれば納得。
 
 ただ物語自体はそんなに意外な展開もなく、ごく普通の展開のままというのはちょっと物足りないかなぁ。いや、普通の展開で読ませてくれるのはけっこう上手い部類に入るのだろうけど、自分には物足りないと感じただけですが。
 
 総括としてはたぶんあと数冊も書けば化けそうな作者さんじゃないかと。


 朴念仁・鈍感というよりは人としての感性が抜けている青年とエロ積極女子高生の物語。
 学園モノという設定をうまく利用して舞台として十分に活用している。
 そーじゃなきゃ、こんな甘酸っぱい青春のめもりーにはならないねっ!

 さてヒロインのエロ女子高生なんてどうでもよくて、青年のパートナーである無表情銀髪娘がいいのである。
 最近流行のヘッドホン娘でもあるしな<狙ったわけではないと思う。
 普通の女子高生モードのときと魔術師モードのときの微妙な口調の違いが彼女二面性というか、無機質さをよく表していていいですなー。

 こちらも学園モノ・魔術という要素が上記作品と共通しているけれど、その内容はほとんど違う。こちらはわりと物語の根幹として存在している上に、ある程度の設定も決められているようで制限がかなり厳しい。それらの制限をいかにクリアして強大な力を扱うのかというのをきっちりと描写しているのはとてもいいですね。
 名前の論理魔術というのも、今のところなにが論理なのかがいまひとつ不明瞭なのですがそのあたりは巻が進めばわかるのでしょう。
 文句なしにお奨めできる作品でした。