今月のファミ通文庫

 今月は受賞者の季節だったようで、新人さんと新シリーズがいくつか。
 ……がっ。
 今ひとつ琴線に触れるものがなかったので恒例の新人さん雑感はパス。
 
 

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)“文学少女”と繋がれた愚者 (ファミ通文庫)“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)“文学少女”と月花を孕く水妖 (ファミ通文庫)“文学少女”と神に臨む作家 上 (ファミ通文庫)

 文学少女シリーズ最終章。
 前巻ではもはやどうなっていくか全く解らないサスペンス風な展開で物語の収め方をどうするのかとワクワクして待っていた今巻。
 結末は従来どおりの優しい物語で終焉しました。
 ……がっ。
 途中まではほとんどミステリサスペンス風味。謎解きはあまりないけれども、流人くんが不気味に蠢動してわりとココロに痛い展開が続いているんだけど、ある展開で急速にヘタレモード全開に。
 か、彼はやはりシリアスが続かないキャラだったのか(汗*1

 結末は流れからほぼ予測できた内容で概ね納得。ななせちゃんは……うん、伏線から予測はデキテタヨHAHAHA。

 なんにせよ「優しい結末」を迎えてこのシリーズも無事に完結。
 非常に良質な物語でした。

 で、遠子先輩の正…



彼女は戦争妖精 1 (ファミ通文庫)

彼女は戦争妖精 1 (ファミ通文庫)

 嬉野さんの新シリーズ。
 あいかわらずテンポの良いエンターテイメント。
 しかもロリ妖精!!といいつつも性欲を持て余す描写はほとんどなし。
 むしろわがまま妹の面倒をみるような感じで。うむ、クリスかわいいなぁ(傍から見ている分には)

 そして戦争妖精(戦闘妖精だと別の作品だ)
 まぁ作品を読めば解りますが、ぶっちゃけ武器に変身する魔具だよね?
 伝承は基本的にヨーロッパ中心ぽいけど*2、そのうち日本や東洋系由来のものもでてくるのかな?

 そういや、リアル「伝説の武器」はヨーロッパだとまず現存していないけれど、日本だとけっこう本物が現存しているというのが面白い。有名どころでは刀の童子切安綱とか小烏丸とか。
 まぁ英雄伝承が実在の人物が多い日本に対して、ヨーロッパは神話・伝説の類が多いのでしょうがないのだろうけど。

 この作品はとりあえずクリスのワガママ常識無しぷりをめでつつ楽しむのが吉。
 


 
 

*1:そこまで酷くはない

*2:明確には明かされていない