富士見ファンタジア新刊とか
ここ数年の富士見の新人さんはなかなか興味深いというか質は高いと思うのです。どこぞの擬音のような文庫と比べれば
これで富士見Fの三大呪い*1が一つ「新人バニッシュ」*2がなければなぁ……
- 作者: 柳実冬貴,銃爺
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/09/20
- メディア: 文庫
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笑わしながらも熱い物語。
物語の定型フォーマット通りであり、結末に至るまで基本ストーリーは全て手に取るように判ったのですが、一気呵成に読んでしまった。
基本的にコメディなのですが、その熱血シーンは実に定型どおりなんだけど実に燃えます。
冒頭からして、旧式の戦艦が最新鋭の敵艦隊に滅多打ちにやられていきながら、総員退艦まで持ちこたえてみせるという燃え展開。
まったくの枝葉末節でもこの展開。
設定にアラはあるし、キャラクターが実に物語に必要な役割に配置されているのは丸わかりですが、そんな未熟さを脇においてもよいくらいです。
12ページあたりに書かれている一文がこの物語を端的に表していますな
や、実に面白かった。
次シリーズが出たらぜひ読みたい。
- 作者: 手島史詞,井戸端海二
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/09/20
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とりあえず大賞佳作らしい。
例年なら、おおむね佳作や準入選のほうが気に入るものが多いけれども今回もその例に漏れなさそうな気がする。
というか、この物語も基本的には定型フォーマットに沿った内容で、読み進んでいくうちにほぼ結末までわかっていたのだけれども、これもまた一気呵成に読んでしまった。
今年の新人さんは勢いがあるなぁ。
編集部解説にも書かれていますが、本編で使用されている「魔法の言葉」の響きがたしかにきれいです。
言葉の組み合わせと韻の踏み方が巧いのかな?
これだけでも読む価値はあるかも。
今後の作品が期待できそうです。
……ところで、登場しょっぱなから空腹で倒れたヒロインというのはどこかでいた様な気もするけど気のせいかなぁ?<最近脳の老化が進んでいる