ライトノベルの挿絵今昔物語?
なんか各所で話題になっているようですが、単に一般の読者が求めるニーズというだけなんじゃないかなぁ?(たぶん既出の意見でしょうが)
イラストの質と本の売り上げって必ずしも相関関係にないことは昔も今もあまり変わっていないと思うし、要は売れた本のイラストが読者のニーズだったという結果論でしかないのでは?
また質の高いイラストであっても本の売り上げUPの絶対条件ではないのは売れているシリーズを見れば判るとおり。
イラストの質が高いと思う『風の大陸』シリーズの売り上げは、ちとアレなイラストのスレイヤーズ*1に遠く及ばないし、繊細な挿絵のウィザーズブレインは、かわいいとは思うけどデッサンはアレなシャナ*2に遥かに及ばない<いや、これは分野が違うだろ
つまるところ面白い話とその雰囲気に合ったイラストが、高い売り上げ数の最低条件ということではなかろうか?
そこにイラストの質*3は、あまり関係はないと思う。
イラストレーターの質が下がっているのでは?という議論は、前提として刊行点数が遥かに多くなっているということを考えないといけないと思う。
十年前はレーベルで言えば富士見・電撃・スニーカー他あわせて、せいぜい15点前後、現在は全レーベルあわせれば30点を軽く越える。
そりゃイラストレーターも不足するし、数が増えれば全体として平均値は下がるよねという程度の話ではなかろうか?
ただそれが技量の劣化なのかというと、一般の読者のニーズに合わせているだけであるともいえるし、また昔と比較する意味はあまりないと思う。だって昔のイラストレーターはアニメかマンガ業界関係者がほとんどですから、そこは現在とは事情が違いすぎる。
技量という意味であるなら、現在のそれは劣化ではなく、そういう描き方が流行というだけではないだろうかね?
三次元デッサンをイラストに落す/崩して描くのではなく、そもそも最初からイラスト/マンガ*4的に描くというのが。
つまるところ流行が変化しているだけで、全体の技量がどうだとかそういう話ではないような気がする。