電撃新刊とか

 いつもどおり定番品を横目に新シリーズ中心で

付喪堂骨董店―“不思議”取り扱います (電撃文庫)

付喪堂骨董店―“不思議”取り扱います (電撃文庫)

 12DEMONS (電撃文庫)などの御堂彰彦さんの新シリーズ。骨董品店は脇役で出てくる作品は多いけれど、主役はちょっと珍しい。
 基本は特殊な能力をもつ道具〝アンティーク〟をめぐる連作短編。〝アンティーク〟もも多種多様だけど話のバリエーションがそれぞれ違って、非常に面白く読めた。
 いちおうヒロインであるところの舞野咲がなかなかかわいい。ツンデレというほどではないけど、主人公にたいして態度はけっこう冷たいのに、わりとベタボレっっぽい。好きだけど、心の壁を作ってそれを表面に現していないという感じで。なにか事情があるようだけど。
特に最終話における彼女がかわいい。この最終話は、話の構成も展開も秀逸。
 次巻は購入決定。


シゴフミ―Stories of Last Letter (電撃文庫)

シゴフミ―Stories of Last Letter (電撃文庫)

 シュプルのおはなしなどの雨宮諒さんの新作。
話的にはしにがみのバラッド。 (電撃文庫)ポストガール (電撃文庫)のような感じ。
 素直に面白い。
 凝った設定に奇想天外なストーリーが好みだけれども、こういった素直な物語をゆったりと読むのもいい。


二四〇九階の彼女 (電撃文庫)

二四〇九階の彼女 (電撃文庫)

 今月の新人さん
 たしか電撃hpに連載されたものの総集編。
 高層建築物内部が世界の全てとされている中での連作短編集。SFとしてもなかなか出来がよく、伏線も上手く活用されていて面白い。
 なにも説明されないで読んだほうが面白いと思うので、これ以上はなし。もっとも冒頭十ページ程度を読んで面白くない人はやめた方がいいかも。ずーっと同じような感じで話が進むので。