来月の富士見F文庫

 ラインナップを見てちと気になったんですが、ロケットガールって、どうみてもアレだよね? 新装版ということは挿絵も新しくなるのだろうか?
 旧作はたしか絵師は同じむっちりむうにぃさんで、途中から只野和子さんに変わっていたと思いましたが。
 調べてみたら旧作は95年発表だったんですね。もう十年も前の話なのか。
 当時関数電卓で軌道計算をしていたことが懐かしい記憶です。

 クレギオンシリーズがハヤカワから再出版されていたので、ロケットガールもそのうち出るのかなと思っていたら、今回の新装版。正直意表を突かれたのですが、これを機にロケットガール新作を出す可能性もありそうですね。
太陽の簒奪者 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)以来、新作が出ていないので。

 ところで富士見F文庫における新装版といったら、絵師交代に伴う「A君の戦争シリーズ」と単行本から文庫に収録された<骨牌使い>の鏡くらいしか知りませんが、非常に珍しいことなのではないでしょうか?
 ロケットガールは個人的には素晴らしい良作だと思うのですけど、新装版を発行してまで売れる作品であるのかは正直微妙*1なのではないかと。宇宙開発ブームにしても少々時期外しているような感じがありますが。

 ここ最近で富士見ファンタジア文庫はシリーズが中断していたものの復活*2がちらほらあります。ヤマモトヨーコも最終巻執筆中の話があり、それに伴って全巻増刷か新装版が出てくるのは間違いありませんし、サーラの冒険などもそうです。もちろんそれらのファンとしてはうれしいことではあるのですが。

 今回の新装版発表はむしろ富士見ファンタジア文庫の新人作家/新シリーズ不発の苦しい台所事情から、過去の名作を再発刊して時間稼ぎみたいな思惑に思えてしまいます。
 近年の富士見ファンタジア文庫の新人作家たちの作品についてはどうかと思うような出来が散見しますし、売れているらしいシリーズがフルメタルパニックまぶらほなどいったある意味で評価が定まっている作家のシリーズが多い。ここ数年の新人作家でフルメタの半分でも売れているシリーズはどれくらいあるのだろうか?
 
 あくまで個人的な感想ですが、ここ数年でデビューした富士見ファンタジア文庫新人作家*3で数年後にも作品を発表していそうな感じの人は貴子潤一郎三浦良、次点で雨木シュウスケ渡辺まさき、一乃勢まや、瀬尾つかさ(敬称略)ぐらい。
 渡辺まさきHJ文庫に移籍?したし、後の二人は最近新作出していないですけど(汗

*1:もちろん多くの人に読んで欲しい良作ですが

*2:サーラの冒険や狗狼伝承など

*3:富士見ミステリーや増刊バトルロイヤルなどの作家は含んでいません