本日(とは限らない)の購入物とか

終わりのクロニクル (6上) (電撃文庫―AHEADシリーズ (1175)) 終わりのクロニクル (6下) (電撃文庫―AHEADシリーズ (1176))
電撃文庫の入荷がぼちぼち出始めていますが、まず読みたかったので購入
 川上稔作品は、巻を重ねるごとにイラスト(挿絵)との融合?を進めていくのが特徴だと思うけど、終わりのクロニクルシリーズでは、その変化具合がそれほどではなくなってきていると思う。
 つまりはライトノベルの様式/形式として、ひとつの頂点に至ったのではないだろーか?

 余談ですが、川上稔氏の作品はまだひとつも絶版*1になっていない。ライトノベルでは稀有というよりもはや空前にして今のところ絶後かと。
 さらに余談ですが、巻数はともかく作品の合計頁数(文字数)を年当りで計算したら、もしかしてライトノベルの中では随一じゃないかと思うんですけど。*2
 それでいてゲーム会社に籍を持って仕事をされているんだから、凄い活力のある方なんだろうなぁ…。

熾天使たちの5分後 (富士見ミステリー文庫)

熾天使たちの5分後 (富士見ミステリー文庫)

カラっぽの僕に、君はうたう。―フォルマント・ブルー (富士見ミステリー文庫)でデビューされた木ノ歌詠氏の新作。
 ちなみに短編がDマガジン・バトルロイヤル2005秋に掲載されています。
てっきりフォルマントブルーのシリーズ化が二作目になるのかと思っていたら新シリーズ。…あの物語の作りで第二作は難しいだろうけれども、見事に続けている某「とある禁書目録」という前例があるだけにやってみて欲しかった気がする。

 物語構成はあまり捻りのないボーイ・ミーツガールものに三角関係とSF設定をまぶしたもの。
 いろいろと設定の謎や伏線はありますが、それは次巻以降に持ち越し。というか、たぶんどうでもよい。
 これは設定を楽しむ類ではなく、素直に少年少女の三角関係wを楽しむ類だと思う。
幼馴染が向かいに住んでいて、初恋の人に似た少女が転向してきてしかも一つ屋根の下に暮らして三角関係でお風呂場でドッキリイベントといったお約束が多いのだけれども、そういう雰囲気をあまり感じさせない文章がとてもよい。
 ぜひとも次巻が読みたいですね。

*1:どころか新装版まで出ている。97年デビュー作のパンツァーポリス1935で確認できた版数は第八版なのでほぼ年一回の増刷。倫敦や香港は新装版に。大阪や巴里もそのうち新装版が出る?

*2:だれか計算してくれないだろうか?